2020年9月15日の朝、犬の散歩に出たボランティアさんが、近所のガレージの中に子猫が倒れているのを見つけました。意識もなく、体は車に轢かれたようにペシャンコの薄っぺらで、すでに死体のように硬く冷たくなっていたので…助かる見込みはないと想われました。それでも心臓が動いているうちはできる限りやってみようと、ドライヤーやホッカイロで温め、口の端からシリンジでミルクを流し入れました。ダラダラとこぼれ落ちるばかりでしたが…いよいよ出かけなくてはならない間際に、一口飲んでくれました。
うしろ髪ひかれながら行かなくてはならなかったのは、伯父の葬儀で、親戚代表の挨拶を頼まれていたからです。続けてミルクを飲ませてもらうようにボランティアさんに頼んで、アニマルクラブを出ました。
葬式が終わってスマホのスイッチをこわごわ入れると…
「また飲ませようと来てみたら、こんな光景が」と送られてきた動画。屍状態の発見から3時間後のミラクルでした。

この秋、日本人が戦争に行って、捕虜となった時代の話や、捨て猫、野良猫…それぞれの物語を『たけやん』という小さな本に詰め込んでお届けします。憧れの柴本礼さんに挿絵を担当いただき、石巻高校の文化祭収益の寄付を受けて、出版を決めました。

文章の校正やポスターのデザインも、石高生の協力を受けて、力を合わせて送り出す『たけやん』が、あなたのお手元に届きますように。

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