「捨て猫写真展」との出会い
阿部 智子

思春期に活動を始めてから30年の時が流れ、動物達を取り巻く環境は「善きことはカタツムリの速度で進む」と言ったガンジーの言葉通りです。
溝淵さんは、私が、隣の市が野良猫に餌やり禁止と処分のための捕獲器の貸し出しのチラシを配布したことに講義した時、 はるばる静岡から宮城まで応援行動を起こしてくださった方です。

この活動をしていく中での何よりの財産は、仲間との出会いです。
この活動をしなければ知ることもなかった現実もたくさん見てきました。
県動物愛護センターに、保健所から運ばれてくる犬猫の処分を取材に行った時は、ガス室に消える命をひたすら追い、シャッターを切りました。
自分の目で見たから『安楽死』とは言えないことと、人間の都合で命を奪うのは間違いだと心底確認しました。
センターに居た時は、戦場に飛んだような気がしました。
あるいは、捨てられて衰弱した子猫や怪我や病気で死に瀕している野良猫を見た時は、彼らは私達の身近にいる難民なのだと痛感します。
だから、皆で役割分担して助けていかなければならないと思っています。

助けるために何ができるかと皆さんも考えてみてください。
そうしたら、カタツムリの速度は少し速くなるかもしれません。