避妊・予防センターからのお知らせ

【待てば海路の日和あり】
近年スタッフ不足により、手術できる頭数が減り、治療内容にも制約が出ていました。
2008年4月にスタートして、カルテは6200番代となり、昨年度より宮城県の『飼い主のいない猫の不妊手術の助成金』適応病院にもになって、これからより多くの野良猫に不妊手術を普及させることができる時流に乗れたのに、小船はいつまで持ち堪えられるだろうかと…ため息をついていました。

しかし、この窮状を聞きつけて、助け船か漕ぎ出されたのです。10年以上前に、避妊予防センターで研修・実習をしていた獣医さんです。あの頃は先輩の後ろで頼りなげだった若者達も、今やそれぞれの職場を率いる、頼もしい先生に成長していました。
そして、その中には「自分の仕事の休みにボランティアで手伝いたい」と言ってくれる精神も育んできた人達がいたことに、時の流れにも感謝したいと感じました。

当面、10~13時まで、外来と難易度の高い手術を担当してもらいます。
つきましては、外来はできるだけ13時前までにご来院ください。その後は18時まで、手術担当の獣医師が手の空いた時に対応いたします。

週に1度だけの開院です。その機会に、できる限りの貢献をしたいというスタッフの思いと、あまり費用は出せないけれど、助けるため、せめて楽にするためにできる限りのことはしようという人達の努力がマッチングして、1匹でも多くの猫や犬を救っていきたい。

そんな願いを乗せたNPOの動物病院として、避妊予防センターはこの春、再び帆を高らかに上げて、大海へも進んで行こうと思います。
先日放映のあったNHKの『あの日わたしは』で、30年前の私の写真の隣にいた仲間も、パートナーを看取り石巻に帰って来ました。避妊予防センターのためにと、10万円の寄付をもらいました。

今年度分の県からの助成金は昨年末で終了となり、次期は4月スタートです。この寄付金を大漁旗として掲げ、3月に避妊・去勢手術等を受ける野良猫や費用負担が困難で手術できないでいる猫の助成金に充てることにしました。
希望者はお早めに、メールにてお申し込みをお願いいたします。治療に関する相談もメールでお願いいたします。

 

避妊・予防センターは、毎週木曜日10~18時(受付17時半頃)まで。

2021年2月12日
不妊予防センター担当 阿部智子